IoT重量マット「スマートマット」の実導入評価──在庫管理の現場で見えたメリットと限界
IoT重量計で在庫を管理する「スマートマット」を当社で試験導入し、独自の観点から評価を実施。
導入後に明らかとなったメリット・課題を、特にコスト面と管理精度の視点から報告する。
最新モノ管理ノウハウ——重量計IoTによる在庫管理に「スマートマット」は有効か?
IoT重量マットを活用した在庫管理の代表的サービスとして、スマートマットが提供する「現場のあらゆるモノをIoTで可視化し、発注を自動化するDXソリューション」があります。
このクラウドサービスは、「管理したい物品をスマートマット上に置くだけで導入完了」と謳われ、誰でも簡単に在庫管理を自動化できるとされています。
弊社ではこのスマートマットを実際に導入し、「正確な在庫管理」が本当に可能かどうかを検証しました。
🔍 正確な重量による在庫管理とは
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📉 実際に導入して分かった課題
- 出荷ミスは防げない──ピッキング精度の問題
商品の重量による可視化は一部のメリットですが、出荷時のピッキングミスを防ぐ機能は存在しません。類似品との取り違えや、誤出荷のリスクは依然として残ります。
また、リアルタイム棚卸しを謳うも、重量計の電源(電池)問題により、24時間常時の在庫確認は現実的ではありません。
実際、リアルタイムでの在庫確認はバーコードやRF-IDでも十分可能であり、スマートマット独自の優位性があるとは言い難いと判断しました。
- コスト面の負担──すべての品目に重量計が必要
数百点〜数千点規模の部品や資材を管理する業態では、個々に重量計が必要となるスマートマットの仕組みは、導入コストが非常に高くなります。
導入数が増えるほど、誤出荷リスクも拡大し、費用対効果に懸念が生じます。
🌱 活用が期待できるケース
- 回収が必要なゴミや不要品の把握(回収タイミングの可視化)
- タオルや紙類など、ざっくりとした在庫で十分な管理対象
- 管理点数が少なく、誤出荷の心配が少ない業態
- 液体・粉体など、従来のバーコード管理では難しい品目の在庫管理
- 自動発注機能を活用した補充支援
📌 結論
スマートマットは、用途に応じて一定の効果を発揮するものの、「リアルタイムかつ正確な在庫管理」を必要とする現場では、課題も多いと判断しています。
弊社の評価では、ピッキング精度の担保や全品目への対応、電源管理の必要性など、導入・運用におけるコストと管理体制の最適化が重要であるとの認識に至りました。
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